上野でリモートワーク|公園と美術館と拠点
上野は、東京でいちばんたどり着きやすいのに、座れる場所が意外と見つからない街です。
上野という街は、ほぼこれで説明がつきます。成田まではスカイライナーで40分ほど。北へ向かう新幹線も山手線も通っています。隣の公園には都内の大きな博物館や美術館が集まっていて、高架下の市場なら、山手線沿線のどこよりも安くお腹を満たせます。
そのかわり、リモートワークにありがちな環境はあまりそろっていません。ノートPCを開けるカフェも、コワーキングも少なめで、出口はいつも混んでいます。
なので上野は、「玄関がとびきり便利な拠点」と割り切るのがコツです。静かに座れる場所を3つか4つ、困る前に見つけておきましょう。
上野に来る理由は、駅にある
このサイトの街ガイドは、たいてい通りの話から始めています。でも上野は駅からです。ここに来る理由が、そもそも駅なので。
成田を使うなら、京成上野から乗るスカイライナーがいちばん楽です。全席指定で荷物を置く場所もあり、降りればJR側まで歩いてすぐ。仙台や長野など北へ行くなら、新幹線は東京駅の手前で上野に停まるので、あの東京駅の迷路を通らずに済みます。
だから上野は、滞在の最初か最後の一泊や、東京の外へ出かける予定がある週の拠点にぴったりです。
着いた日はコインロッカーの取り合いになりがちで、特に公園口に近いものはすぐ埋まります。空いていなかったときのほかの手は、コインロッカーと荷物預かりのガイドにまとめています。
上野は、次にどこへ行くか決まっている人に優しく、まだ迷っている人には少し厳しい街です。
上野公園は10時前が本番

この街でいちばん仕事がはかどるのは、実は公園です。ただし、朝のうちだけ。
朝7時から10時くらいまで、園路にいるのはランナーと犬の散歩の人、それにラジオ体操をしている人たちくらい。ベンチは空いていて、木漏れ日もいちばんきれいな時間です。
公園の端や、駅の公園口の中にはチェーン系のカフェがいくつかあって、この時間なら静かです。でも週末の昼前になると、同じ店が動物園に向かう家族連れでいっぱいになります。
通話も、朝早いうちなら噴水広場から離れたベンチで意外とできます。昼を過ぎれば、そこは普通の公園。にぎやかな音もそれなりに入ってきます。
美術館エリアは雨の日のオフィス
上野には、国立科学博物館、東京国立博物館、国立西洋美術館、それにいくつかの小さな館が、歩いて10分の範囲に集まっています。
もちろん展示室でPCは開けません。でも多くの館にはカフェやロビーがあって、コーヒー1杯で、打ち合わせの合間に静かで涼しい30分を過ごせます。平日の午前なら、週末よりずっと落ち着いています。気をつけたいのは月曜。東京国立博物館と国立西洋美術館は毎週月曜が休館(月曜が祝日・振替休日なら翌平日が休館)なので、雨の日の予定に入れる前に、各館のカレンダーを見ておきましょう。
「午前は仕事、午後は鑑賞」という日にどの館が合うかは、平日の美術館ガイドで詳しく書いています。
多くのノマドが結局たどり着くのは、こんな一日です。午前はカフェか宿で仕事をして、長めのお昼休みに美術館をひとつ。午後の仕事は、上野より静かな場所に移ってやる。
アメ横は食べる場所。働く場所ではない

アメヤ横丁は、上野と御徒町のあいだ、高架の下とその脇に続く市場の通りです。
にぎやかで、ごちゃごちゃしていて、安くさっと食べられる場所。ただ最近は、観光客向けの値段の店も増えてきました。海鮮丼、ケバブ、カップに入ったフルーツ、それに朝から開いている立ち飲み屋。立ち飲みガイドを読んで気になっていたなら、アメ横は気軽に一軒試してみるのにちょうどいい場所です。
ただ、ここで仕事をしようとは思わないでください。そんな人はいません。
大事なのは行く時間です。夕方のアメ横はいちばん混みます。平日の昼前なら、市場がいつもどおり動いているだけなので、10分で通り抜けてお昼ごはんも買えます。
本当に静かなのはどこか
上野で静かなのは、公園の北と西の端。だんだん谷中に入っていくあたりです。
美術館の先へ歩いていくと、道が細くなり、建物は2階建てくらいに低くなって、お寺が見えてきます。このあたりは谷中の街ガイドでしっかり書いています。ざっくり言えば、上野駅から15分歩くだけで、都内でもかなり働きやすい落ち着いたエリアに入れます。喫茶店や小さなカフェがあって、少しの時間なら気持ちよくPCを開けます。ただ電源は少なく、一日中いるような店でもないので、午前中だけ、1時間だけ、くらいの使い方がちょうどいいです。
静かな場所は南にもあります。御徒町から秋葉原に向かう通りには、お昼を過ぎると空いてくるオフィス街のカフェがあり、上野側にはないコワーキングスペースもいくつかあります。
つまり、上野そのものは乗り換えの拠点。仕事をする場所は、そこからどっちに向かっても、少し歩いた先にあるんです。
上野に泊まる
上野まわりの宿は、山手線の西側より安めです。ビジネスホテルが多く、カプセルホテルもいくつかあり、成田から着いた人向けのホステルも集まっています。
部屋は狭めで、机はおまけ程度のことも少なくありません。1週間、部屋から通話するつもりなら、机がどうなっているかは予約する前に確かめておきましょう。
そのかわり、出かけるのも帰ってくるのもとにかく楽です。日帰り旅行や、中途半端な時間の空港往復が入ると、このありがたさは思った以上に効いてきます。
よくある質問
東京の最初の1週間の拠点として、上野は向いていますか? 最初か最後の1週間なら向いています。特に成田を使う人や、北のほうへ旅行する予定がある人にはおすすめです。カフェとコワーキングを行き来する毎日を送りたい長めの滞在なら、山手線の西側のほうが合うはずです。隣の谷中は静かで住みやすい街ですが、一日中作業できる場所が少ないのは上野と同じです。
上野駅の近くでPCを開けるのはどこですか? 朝のうちなら、公園側のカフェとベンチ。それ以降は、午前の半ばから混み出す駅の出口あたりにとどまらず、少し歩きましょう。短い作業なら谷中、長めの作業なら御徒町のほうが向いています。
アメ横は毎日開いていますか? ほとんどの店は毎日開いていますが、店ごとに定休日があります。午前は午後より静かで、年末はものすごく混むことで有名です。