Arrive & Settle

東京のコインロッカー:駅別の場所と料金相場、一晩預けるコツ

静かな駅の通路の奥へと続く、ターコイズとクリーム色のコインロッカーの壁と、磨かれた床に置かれた一台のスーツケース

先に結論から書きます。東京で「中途半端に空いた数時間」ができたら、たいていは駅のコインロッカーでどうにかなります。

コツは、有名な大きい駅ではなく、少し地味な中規模の駅を狙うことです。

新宿、渋谷、東京駅のロッカーは、みんなが真っ先に向かう場所。だから、いつも埋まっています。

ノマドの一日には、妙な空き時間がよく出てきます。

月極アパートを10時に出て、次の部屋に入れるのは16時。14時にクライアントとの通話があって、深夜バスは23時発。午後は美術館に行きたいけれど、スーツケースを引きずって回るのは避けたい。

こういうとき、東京はかなり頼りになります。慌てて探し回る前に、仕組みを知っておくと気が楽です。

ひと目でわかるまとめ

項目内容
サイズ小型はデイパック、中型は機内持ち込みサイズ、大型は預け入れサイズのスーツケース。先になくなるのは大型
料金1日あたり小型で数百円、大型はそこから数百円高いくらい。正しいのはパネルの料金
支払い最近のロッカーはICカード、古いタイプは100円玉
一晩預ける鉄道のロッカーは多くが午前2時で切り替わるので、夜をまたぐとたいてい2日分
保管期限3日程度が一般的
満杯なら一駅ずらす(渋谷なら恵比寿、東京駅なら神田)か、別の一角を見る
ロッカー以外有人の預かり所、ecbo cloak、泊まっている宿、宅急便

駅のコインロッカーの仕組み

東京では、ある程度大きな駅ならまずコインロッカーがあります。たいていは改札の近くですが、英語の案内もない角の奥にひっそり置かれていることも珍しくありません。

サイズはおおむね3種類です。小型にはデイパックやノートパソコンのバッグ、中型には機内持ち込みサイズが入ります。預け入れサイズのスーツケースが入るのは大型で、これがいちばん数が少ないんです。

料金は駅とサイズで変わります。目安としては、小型が1日あたり数百円、大型はそこから数百円高いくらい。

ネットで見かける数字はどれも参考程度に考えてください。この記事の数字も含めてです。

最近のロッカーは、多くがICカード式です。SuicaやPASMOをパネルにタッチすれば扉がロックされ、そのカードがそのまま鍵になります。

鍵をなくす心配がないので、1日に4カ所を移動するような日には本当に助かります。

古いタイプは、今も100円玉を入れて鍵を受け取る方式です。こういうロッカーに当たったときのために、小銭を少し持っておくと安心です。千円札は使えませんし、両替機が近くにあるとも限りません。

ロッカーは荷物置き場というより、その日のルートを荷物に決めさせないための道具です。

意外と知られていないのが、料金の区切り方です。預けてから24時間ごと、ではありません。

鉄道会社のロッカーは午前2時で日付が切り替わるところが多く、成田空港のように0時で区切る場所もあります。夜をまたいで8時間預けただけでも、2日分かかることがよくあるんです。

保管期限もあって、3日程度が一般的です。過ぎると係員がロッカーを開け、荷物を決まった保管場所(駅の事務室であることが多い)に移します。

たまった料金を払えば受け取れますが、そこでいつまで保管してもらえるか、どう引き取るかは事業者によって違います。長めに預けそうなら、パネルの表示や事業者の案内を先に見ておいてください。

どちらにしても、手続きで午後がつぶれます。

駅別:どこを見ればいいか

東京の大きな駅には、ロッカーが必ず何カ所かに分かれて置かれています。なのに、ほとんどの人は最初に見つけた一角しか見ません。

主要6駅のクセをまとめておきます。

東京駅。 いちばん大きくて、いちばんわかりにくい駅です。ロッカーは丸の内側、八重洲側、地下の大きく三つに分かれていて、中を歩いていると同じ駅とは思えません。

最初に着いた場所が満杯なら、地下のコンコースか八重洲側の奥へ。空きが残っていることが多いのは、そのあたりです。

一部には空き状況の電光表示があって、歩き回るより早くわかります。

大きすぎる荷物なら有人の預かり所もありますが、場所も営業時間も変わるので、特定の出口を目指す前に最新の構内図で確かめてください。

新宿駅。 乗降客数が世界一の駅で、ロッカー事情もそのとおりです。ほぼどの出口の近くにもロッカーがあります。

ありがたい話に聞こえますが、ほかの人も同じ速さで見つけるということでもあります。

繁忙期は、大型が午前中のうちになくなります。東口側より、新南口のあたりや地下のほうが少し長く空いている印象です。

5分余裕があるなら、新宿をもう一周するより、一駅ずらして新宿三丁目か代々木へ行ったほうが確実です。

渋谷駅。 渋谷は何年も再開発が続いていて、ロッカーの場所が本当に変わります。2年前の記事を頼りに行ったら、もうなかった、ということも起こります。

案内をうのみにせず、その時点の構内図で確認してください。代わりの候補は恵比寿か原宿。どちらも一駅で、渋谷より落ち着いています。

品川駅。 意外な穴場です。大きなターミナルで中央のコンコースも広いのに、降りる人より乗り換える人が多い駅なので、新宿や上野ほどロッカーの取り合いになりません。

京急で羽田まで一本なので、その日の最後に空港へ向かうならここが便利です。

上野駅。 公園と美術館目当ての観光客が多く、大型は朝のうちに埋まったまま空きません。先に埋まるのは公園口側です。

定番の逃げ道は、南へ少し歩いた御徒町です。

池袋駅。 大きくて混んでいて、東口と西口でずいぶん雰囲気が違います。どちらにもロッカーがあり、二つの人の流れはあまり混ざりません。

片側が満杯でも、あきらめる前に反対側まで歩いてみてください。

20分かけて見つける安いロッカーより、3分で見つかるロッカーのほうがずっといい。

駅以外の施設でも考え方は同じです。東京タワーや汐留あたりにも小さなロッカーはありますが、デイパック向けのサイズで、スーツケースは想定されていません。

大きい荷物は先に駅で預けてから向かいましょう。

満杯だったときにどこを見るか

正直、料金よりこちらの話のほうが大事です。

繁忙期の主要駅では、大型ロッカーが午前中に全部埋まってしまいます。重いスーツケースを持ったまま、赤い「使用中」ランプがずらりと並ぶ前で立ち尽くす。あれは東京ならではの絶望感です。

対処法はシンプルで、一駅ずらすこと。

新宿なら、同じ路線の静かな駅へ。渋谷なら、一駅先の恵比寿へ。東京駅なら、神田か有楽町へ。電車で5分足すだけで、空っぽのロッカーがずらりと並んでいることが驚くほどよくあります。

それから、大きな駅にはロッカーが何カ所もあるのに、旅行者はたいてい最初の一角しか見ていません。正面の改札近くが満杯でも、別の出口、別の階、駅の外のバスターミナル脇なども見てみてください。

行く前に空きを調べられるロッカーもあります。

JR東日本の「マルチエキューブ」は、サイズごとの空き状況をWebサイトでリアルタイムに確認でき、有料で予約もできます(料金は公式サイトで確認してください)。全駅にあるわけではなく、表示が実際とずれることもありますが、ルートを決める前にちょっと見ておくだけならタダです。

もう一つ、知っておきたい落とし穴があります。大きな国際会議やサミットが日本で開かれるとき、鉄道各社が警備のために、主要駅のコインロッカーを数日間まとめて使えなくしたことがあります。

到着がそういう日程に重なるなら、先に駅のお知らせを確認してください。

ロッカー以外の選択肢

ロッカーが見つからないとき、そもそも荷物が大型ロッカーにも入らないときでも、東京にはまだ手があります。

有人の手荷物預かり所は、主要駅や一部の百貨店、観光案内所にあります。ロッカーより高く、営業時間にも合わせる必要がありますが、大きすぎる荷物でも嫌な顔をせずに預かってくれます。

荷物預かりのシェアサービス(ecbo cloak など)では、アプリでカフェや店、ホステルのスペースを予約できます。料金は荷物1個につき1日いくら、という定額が一般的です。

都心は使える場所が多く、郊外は少なめ。繁忙期は前日までに予約しておくと安心です。

泊まっているホテルやホステルなら、チェックイン前もチェックアウト後も、宿泊客の荷物はほぼ間違いなく無料で預かってくれます。なのに、これがいちばん使われていません。

同じ日に2カ所を移動するなら、出るほうの宿に「夕方まで預かってもらえますか」と聞いてみてください。たいてい快く引き受けてもらえます。

宅急便は、大きく移動する日の切り札です。スーツケースを持って街を横断する代わりに、次の宿へ先に送ってしまって、自分はデイパックだけで動く。コンビニでもホテルのフロントでも頼めます。

楽になる小さな習慣

パスポート、ノートパソコン、常備薬、充電器はロッカーに入れず、身につけておきましょう。防犯のためというより、身軽でいるためです。

予定は変わるものですし、ケーブル1本のために2路線も戻るのは避けたいところです。

扉を閉めたら、すぐにロッカー番号と近くの出口を写真に撮っておきます。ロッカーはどれも見た目がそっくりで、駅はとにかく広い。この習慣ひとつで、ずいぶん歩かずに済みます。

ロッカーの脇にサイズ表が貼ってあるかも見てください。たいていセンチ単位で寸法が書いてあって、混んだ通路でスーツケースを当ててみるより早いです。

自転車の輪行箱やフルサイズの楽器など、本当に大きなものを持っているなら、ロッカーは最初からあてにしないこと。有人の預かり所か配送サービスを前提に計画を立ててください。

よくある質問

スーツケースはどのサイズのロッカーに入りますか。

ざっくり言うと、小型がデイパックやPCバッグ、中型が機内持ち込みサイズ、大型が預け入れサイズのスーツケース向けです。

多くのロッカーは扉の脇にセンチ単位のサイズ表が貼ってあって、混んだ通路でスーツケースを当ててみるより、それを読んだほうが早い。預け入れサイズの上限に近いなら、大型か有人の預かり所を前提にしておきましょう。

料金の相場はどれくらいですか。

1日あたり、小型で数百円、大型はそこから数百円上がるくらいが目安です。駅や事業者によって変わります。ネットで見る数字は、この記事のものも含めて目安と考えてください。

本当に正しい料金は、目の前のパネルに書いてあるものだけです。

コインロッカーに荷物を一晩置いても大丈夫ですか。

保管期限内なら基本的には大丈夫です。ただ、料金は1日分ではなく2日分かかると思っておいてください。

課金は預けてから24時間ごとではなく、決まった時刻(鉄道のロッカーは多くが午前2時)で切り替わるのが一般的です。夜をまたいで8時間預けただけでも、たいてい2日分になります。

上限日数はパネルに書いてあり、3日程度が一般的です。

前日のうちにロッカーを確保しておけますか。

物理的にはできます。移動日の前に押さえておく人もいます。何か入れて扉を閉めれば、そのロッカーは自分のものです。

ただ、その1日分の料金はもちろんかかりますし、保管期限も「取りに戻った日」ではなく「扉を閉めた日」から数えられます。

鍵やICカードをなくしたらどうなりますか。

鍵式なら、駅の事務室に相談してください。ICカード式でも、身分証や控えの番号で取り出せる手順がたいてい用意されています。レシートが出るタイプなら、捨てずに持っておくと話が早いです。

ノートパソコンを入れても安全ですか。

日本のコインロッカーは安全性が高く、盗難はめったにありません。

それでも、パソコンは手元に置く人が多いです。防犯のためというより、荷物を預けているちょうどその時間に、パソコンを使いたくなるからです。