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日光日帰り、東京から一日で回る方法

杉木立の中に建つ、彫刻と漆で飾られた日光の社殿の壁

日光は日帰りで成立します。ただし、どちらか半分に絞った場合だけです。下の社寺か、上の山か。

朝から晩で両方やろうとすると、一日の大半をバスの座席で過ごすことになります。

この一点を乗る前に決めておくかどうかで、旅の満足度がほぼ決まります。

行き方

いちばんすっきりしているのは、浅草発の東武の特急です。乗り換えなしの指定席で、東武日光まで約2時間。

同じ東武でも、快速や普通を乗り継ぐ安いルートもあります。途中で乗り換えが入るぶん時間はかかりますが、朝の時間より予算が大事ならこちらで十分です。

JRなら東北新幹線で宇都宮、そこから日光線という手もあります。紙の上では速く見えますが、乗り換えと宇都宮駅での移動で差はだいたい消えますし、運賃は高くなります。該当するレールパスを持っているときの選択肢、という位置づけです。

西側に住んでいるなら、JRと東武の直通特急という手もあります。JR新宿駅から東武日光まで乗り換えなしで行けるので、浅草まで移動する手間が省けます。JRパスが使えるのはJRから東武に切り替わる栗橋までで、そこから先は別に運賃がかかります。

東武は往復とエリア内のバスをまとめたフリーパスも売っています。名称も対象エリアも数年おきに整理し直されるので、古い記事(この記事も含みます)を信じずに、当日浅草の窓口で今のラインナップを確認するのが確実です。

もともと浅草に滞在しているなら、この旅は宿から数分で始まります。浅草を拠点にすることの、地味だけれど効く利点のひとつです。

社寺か、山か

社寺側。 東武日光駅からバス、または徒歩30分ほどで、世界遺産の一帯に着きます。東照宮、輪王寺、二荒山神社。午後いっぱいあれば、急がずにひととおり回れます。

山側。 いろは坂をバスで上がって中禅寺湖と華厳の滝へ。片道で小一時間はかかりますし、シーズン中はこれにバス待ちが乗ります。

両方やること自体は物理的に可能です。ただ、あとで人に話すときにたいてい「疲れた」が最初に出てくるのも、このパターンです。

日光は、ひとつに絞ってゆっくり見た人のほうが報われます。

社寺のこと

東照宮は徳川家康を祀る場所で、東京近郊の落ち着いた寺とはまったく質感が違います。金と極彩色、彫刻だらけ。

これを「壮麗」と感じるか「情報量が多い」と感じるかは本当に人によります。どちらの感想もよく聞きます。

輪王寺と二荒山神社は歩いて回れる距離にあり、そのぶん静かです。

拝観券は基本的に社寺ごと、時期によってセット券もあります。修理の足場はほぼ常にどこかに立っているので、特定の建物が目当てなら、行く前に状況を確認しておくと安全です。

参道の杉並木そのものがいちばん記憶に残った、という人も少なくありません。

中禅寺湖まで上がるなら

中禅寺湖は町からかなり上がった場所にあり、体感の気温差は想像よりはっきりしています。

春や秋でも羽織るものを一枚、冬に近い時期ならちゃんとした上着を持っていってください。

華厳の滝はすぐ近くで、有料のエレベーターで滝壺の高さの展望台まで下りられます。

紅葉が目当てなら、時期がずれることを頭に入れておくと計画が立てやすくなります。山の上のほうが町より数週間早く色づくので、「ベストな一週間」は狙う標高によって変わります。

同じ理由で、いろは坂はピークの週末に激しく渋滞します。可能なら平日に。

仕事は持ち込まない

日光は働きに行く場所ではありません。中途半端に仕事を持ち込むと、観光も作業も両方中途半端になります。

特急は指定席でテーブルもあるので、移動中に本を読んだりオフラインで書いたりするぶんには快適です。

ただし山とトンネルの区間は通信が安定しません。必要なものは浅草を出る前に落としておいてください。

駅前にカフェはありますが数は多くなく、都心の感覚より早く閉まります。

午後を作業時間として残したいなら、鎌倉のほうが向いています。日光は、一日まるごと使う前提の行き先です。

食べるもの

名物は湯波(ゆば)です。豆乳の膜をすくったもので、定食から食べ歩きの串まで、いろいろな形で出てきます。蕎麦も外しにくい選択肢です。

実務的に大事なのはここで、社寺周辺の飲食店は午後の半ばで一段落してしまう店が多いということ。

早めに食べるか、遅らせるか。16時に考え始めると選択肢がかなり減ります。

帰りの足

帰りの指定席は、行きの券を買うときに一緒に押さえておくのがおすすめです。特に秋。

東武の特急は全席指定で、自由席はありません。11月の日曜夕方に帰りの特急が売り切れると、各駅停車などを乗り継いで帰ることになり、いい一日の締めくくりとしてはかなりつらいものになります。

泊まってもいいなら、日光は週末旅の行き先としても素直です。一泊すれば、そもそも「どちらか半分に絞る」という問題自体がなくなります。

よくある質問

日光は本当に東京から日帰りできますか。 できます。浅草から特急で片道およそ2時間。朝8時前に出れば、急がずに一日使えます。

社寺と中禅寺湖、どちらか一方なら。 初回なら社寺です。距離が近く、天候に左右されにくく、そもそも日光が世界遺産である理由がそこにあります。

行くのにいい時期は。 秋は文句なしにきれいで、そのぶん混みます。初夏は静かで緑が濃い時期。冬は美しいけれど標高の高い場所は本当に寒く、山側の交通は減便されることがあります。