Arrive & Settle

日本の通信環境の整え方:SIM・eSIM・ポケットWi-Fi【2026年】

カフェのテーブルに置かれたスマートフォンとSIMカード。背景に東京の街並み

たいていのデジタルノマドにとって、日本でいちばん手軽なのはeSIMです。出発前にオンラインで買って、SIMロックのかかっていない対応スマホに設定しておけば、着いたその場でつながります。

eSIMに対応していないスマホならプリペイドSIM、グループで使う人やノートPCをずっとつないでおきたい人にはポケットWi-Fiが向いています。本人確認のルールにも気をつけておきましょう。法律で決められた本人確認は、今は音声通話つきのSIMだけが対象ですが、2027年4月からはデータ専用SIMも対象になり、短期滞在の外国人も含まれる場合があります。

eSIM:多くの人に最も手軽

ほとんどのノマドにとって、いちばん簡単なのはeSIMです。出発前にオンラインで買って対応スマホに設定しておけば、お店に行くことも、カードを差し替えることもなく、着いたらすぐにつながります。

買う前に確かめておきたいことが四つあります。まず、スマホの機種がeSIMに対応していて、買った地域による制限がないか。次に、SIMロックが解除されているか(母国のキャリアにロックされた端末には、ほかの会社のeSIMは入りません。iPhoneなら「設定」>「一般」>「情報」で「SIMロックなし」と出ていれば解除済みです)。それから、データ容量とテザリングができるかどうか。最後に、有効期間がいつから数えられるか。設定は、出発前にWi-Fiのある場所で済ませておきましょう。iPhoneは、eSIMを有効にするのに原則としてWi-Fiが必要です。事業者の設定手順は、オフラインでも見られるように控えておくと安心です。

Airaloなどの事業者は、ソフトバンクなど日本の回線を使ったプランを売っていて、どの回線を使うかはプランのページに書いてあります。期間は数日から1か月ほどまで。データをたくさん使う人やリモートワーカーは無制限プランに目が行きがちですが、「無制限」でも、たいてい公平に使うためのルールがあります。1日に一定の量を超えると、その日はそれ以降、速度が落ちる仕組みです。その上限と、テザリングができるかどうかは、買う前に確認しておきましょう。

プリペイドSIM

カード型のプリペイドSIMも今も買えて、スマホがeSIMに対応していないときに役立ちます。空港や家電量販店、オンラインで売っています。

ただ、カードを差し替える手間があり、プランの変更もeSIMほど気軽ではないことがあります。最近のスマホを使っているなら、まずはeSIMを考えるのがいいでしょう。

ポケットWi-Fi

ポケットWi-Fiは、何台もの端末を同時につなげられる持ち運び用のルーターです。グループで使う人、テザリングせずにノートPCを安定してつなぎたい人、スマホのSIMはそのままで大容量を使いたい人に向いています。

滞在中だけレンタルして、帰る前に返せます。荷物がひとつ増えて充電の手間もかかりますが、どこにいても落ち着いて働ける環境のためならそれだけの価値がある、と感じるノマドは多いです。

SIMの本人確認ルール

日本の法律で決められた本人確認は、今は音声通話つきのSIMが対象で、データ専用SIMは対象外です。2026年4月1日からは、音声SIMをオンラインで契約するとき、本人確認書類のICチップの読み取りが原則として必要になりました。

2027年4月からは、データ専用SIMも本人確認の対象になります。総務省は、観光や出張でデータSIMを使う短期滞在の外国人も対象になる場合があるとしています。海外の会社が売るトラベルeSIMにどう当てはまるかはまだ示されていないので、買うときに事業者から何を求められるかを確認してください。

データ専用eSIMには日本の電話番号がつかない

トラベルeSIMはほとんどがデータ専用なので、ネットにはつながっても、日本の電話番号はもらえません。これが、思っている以上に効いてきます。たとえばPayPayは携帯電話番号で登録する仕組みで、公式ヘルプにも海外の番号が使えるとは書かれていません。ほかのアプリや予約フォームでも、SMSを受け取れる番号を求められることがあります。

日本の番号が必要なら、音声通話つきのSIMを契約するしかなく、上に書いた本人確認を受けることになります。短期の滞在なら、番号はないものとして動いたほうが、たいてい楽です。

どれを選ぶ?

選択肢向いている人補足
eSIM大半の旅行者・スマホ1台速く安く、差し替え不要
プリペイドSIMeSIM非対応のスマホ空港やオンラインで購入
ポケットWi-Fiグループ・PC常時利用レンタル返却・端末が増える
自宅光回線賃貸での長期滞在高速だが契約が必要

スマホ1台で短く滞在するなら、eSIMが早くて手間いらずです。仕事をしながら長く滞在するなら、大容量のeSIMかポケットWi-Fiを考えてみてください。

アパートを借りて何か月も腰を据えるなら、自宅の光回線が速く、広く普及しています。ただ、契約が必要で、使えるようになるまでに時間がかかります。

よくある質問

日本でSIM・eSIMを買うのに身分証は必要?

音声通話つきのSIMなら必要です。データ専用のSIM・eSIMはこれまで法律上の本人確認の対象外でしたが、2027年4月から対象になり、短期滞在の人も含まれる場合があります。買うときに事業者の案内を確認してください。

日本ではeSIMと物理SIMどちらがいい? 最近のスマホなら、たいていeSIMのほうが便利です。出発前に設定しておけば、着いてからカードを差し替えることなくつながります。

日本でどれくらいのデータ量が必要? 地図、乗り換えアプリ、メッセージ、検索くらいなら、短い滞在は数GBのプランで十分です。

リモートワーカーは、大容量か無制限のプランを考えましょう。無制限なら、1日にどれだけ使うと速度が落ちるのかを先に確認しておいてください。