東京の図書館で仕事する:無料で静かな席とWi-Fiを探す
気づけばカフェ代が毎月の予算をじわじわ削っている。そんな人に知ってほしいのが、東京の公立図書館です。都内はほとんどの区や市がそれぞれ図書館を持っていて、多くの館に学習席があり、しかも無料で使えます。
打ち合わせのない、ひとりで集中する仕事なら、カフェやコワーキングのドロップインより快適なことも多いです。
ただし、図書館はコワーキングスペースではありません。そこを勘違いすると、すぐに気まずい思いをします。
どういう場所なのかさえわかっていれば、東京での一週間の働き方にすんなり組み込めます。
この街でいちばん静かな机は、誰も売り込んでこない机です。
図書館が作業に向いている理由
区立図書館には、東京ではなかなか一度にそろわない三つのものがあります。ちょうどいい高さのちゃんとした机。まわりのみんなが守っている静けさ。そして、八月の蒸し暑さにも二月の寒さにも負けない空調です。
ワンドリンク制もなければ、九十分たったころに店員さんの視線を感じることもなく、席が空くのを待つ人の列もありません。
平日は夜まで開いている館も多く、新しい建物はかなり居心地がいいです。ここ十年ほどで中央図書館を建て替えた区もいくつかあって、大きな窓に広いテーブル、役所というより大学の図書館のような閲覧室になっています。
できること、できないこと
いちばん大事なルールは、ほとんどの閲覧室では話してはいけない、ということです。つまり通話もオンライン会議もできません。
キーボードの音は意外と響くので、パソコンを使える部屋や席を決めている図書館もあります。「パソコン席」「持ち込みパソコン利用可」といった表示を探すか、カウンターで聞いてみてください。
館によって違うのが電源です。全部の学習席にコンセントがある館もあれば、予約制の数席だけのところも、まったくないところもあります。
フル充電して、小さなモバイルバッテリーを持っていけば、それで解決です。
Wi-Fiも館によってまちまちです。最近は無料の公衆Wi-Fiを用意している都内の図書館が増えていて、メールかSMSでの簡単な登録が必要なことが多いです(データ専用のeSIMだとSMSが届かないことがあるので、選べるならメールで)。接続時間に上限があって、切れたらつなぎ直す形式もよくあります。
安定した回線がないと仕事にならないなら、自分のeSIMかポケットWi-Fiを使うほうが安心です。図書館は混み合うことが少ないので、テザリングするにもかなり快適な場所です。
利用者カードは必要か
たいていの館では、座って作業するだけならカードはいりません。ただ、どの席も誰でも使えるわけではありません。区民やカードを持っている人だけが使える席があったり、持ち込んだ資料での勉強を制限していたりする館もあるので、まずは座席のルールを確かめましょう。
わかりやすいのが、千代田区の千代田図書館です。約200席の一般席はカードなしで使えて、そのうち69席には電源があり、9階ではWi-Fiも使えます。一方で、キャレル席やインターネット席はカードを持っている人しか使えません。
カードは本を借りるためのもので、ふつうはその区に住んでいる、働いている、通学している証明を求められます。
たいていは在留カードか、住所の書かれた郵便物です。住所のない短期滞在なら、誰でも座れる一般席を使いましょう。
住所があるなら、カードは作っておいて損はありません。区の図書館は英語の本の棚が意外としっかりしていることが多く、館内ならデータベースや新聞のデジタル版を無料で読めるところもあります。
一週間のどこで図書館を使うか
図書館に向いている作業ははっきりしています。じっくり書く、コードを書く、編集する、表計算をする、長い資料を読む。どれもぴったりです。
人と話す作業は、別の場所でやりましょう。
多くのリモートワーカーが落ち着くのは、午前中のまとまった時間を図書館で過ごし、通話が始まる午後にコワーキングのフォンブースや駅のワークブースに移るやり方です。カフェに移る場合も、静かな店だからといって通話していいとは限らないので、その店や席のルールを先に確かめてください。出費は抑えられるし、一日にメリハリがつくし、高い席代を払うのは本当に必要な時間だけで済みます。
もうひとつ、図書館には地味にうれしい効果があります。街になじめることです。週に何度か近所の図書館に通っていると、同じ道を歩き、同じ店に寄り、同じ駅の出口を使うようになります。
ともすると何か月たっても「よく知らない大きな街」のままになりがちな東京で、この顔なじみの感覚はけっこう大きいんです。
出かける前に知っておくこと
まずは休館日を確認しましょう。都内の図書館は、館ごとに違う曜日で週に1日休みます。それとは別に、年に一、二回は長めの特別整理期間もあります。
区のサイトにはっきり書いてあるので、「休館日」のページを機械翻訳すれば、たいてい用は足ります。
学習席が混むのは、試験の時期と学校の長い休みです。開館と同時に学生で埋まる館もあり、混む時期には整理券やオンライン予約で席を割り振るところもあります。
その時期を外した平日の午前なら、たいてい落ち着いて座れます。
静かなキーボードがあれば持っていき、荷物は隣の椅子に置かないこと。ふた付きのボトルなら机に置いてよい館が多いですが、飲み物はそれぞれの館の表示に従ってください。食べ物はロビーか外で。
よくある質問
東京の公立図書館で通話はできますか。 基本的にできません。
閲覧室は静かにする場所なので、電話はロビーや廊下、建物の外でするのが普通です。通話はコワーキングのフォンブース、駅のワークブース、自分の部屋など、話してもいい場所で入れるようにしましょう。カフェで話したいなら、その店で通話してよいか先に確かめておきます。
利用には居住者である必要がありますか。 座って本を読んだり作業したりするだけなら、いりません。
本を借りるには、その地域の住所と結びついたカードが必要です。区民やカードを持っている人専用の席もありますが、たいていの館には誰でも使える一般席があります。
Wi-Fiと電源はありますか。 あることが多いですが、どの館にも、どの席にもあるわけではありません。
簡単な登録で使える無料Wi-Fiのある館は増えていて、電源があるかどうかは館によって違います。モバイルバッテリーと自分の回線があれば、どの館でも困りません。