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東京ノマドのためのコンビニ活用ガイド

夜の住宅街で明かりをともす東京のコンビニエンスストアの店先

東京でリモートワークをしているなら、近所でいちばん役に立つ建物は、たぶん角のコンビニです。何か特別な商品があるからではありません。ばらばらの用事を、いつでも開いている明るい店ひとつでまとめて済ませられるからです。

ノマド生活のこまごました用事の多くは、実はここで片づきます。さっと済ませる食事、現金の引き出し、契約書の印刷、荷物の発送。通話が長引いた深夜二時の冷たい飲み物も、ここで買えます。

軽食を買う店ではなく、生活の基盤として見てみると、街の印象が変わってきます。海外暮らしの細かな困りごとの答えがだいたい同じ場所にあって、しかもそこは二十四時間開いていて、歩いて数分で着くんです。

東京のコンビニは店というより、おにぎりも売っている公共インフラに近い存在です。

大手三社の違いは、実はあまり気にしなくていい

よく見かけるのは、セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンの三つです。常連さんにはそれぞれゆるい好みがあって、お惣菜やプライベートブランドに多少の違いもありますが、使う側からすればほとんど同じと考えてかまいません。

どこも基本的なことはきちんとこなしてくれるので、家から歩いて行ける一軒が、いつの間にか自分の行きつけになっていきます。

ブランドより大事なのは、食べ物以外に何ができるかを知っておくことです。通りすがりの旅行者ではなく、ここで暮らして働く人にとってありがたいのは、むしろそちらだからです。

コンビニでちゃんと食べる

食べ物の評判は伊達ではありません。おにぎりはさっと食べるにはちょうどいい出来で、包装も開けるまで海苔がぱりっとしたままになるよう工夫されています。

お弁当やサンドイッチ、レジ横の温かいお惣菜はどんどん入れ替わりますし、お弁当は温めるかどうか聞いてくれます。夜遅くには、期限の近い商品に値引きシールを貼る店もあるので、夜型の生活なら安く済ませるのにも使えます。

仕事の日のコツは、一品で済ませようとせず、組み合わせて考えることです。たんぱく質、野菜のおかず、果物、それにおいしい飲み物を棚から選べば、単品よりずっといいデスクランチになります。かかる時間は三分ほどです。

レジ横のドリップコーヒーも、値段のわりにちゃんとおいしいです。長い作業を少しずつ進めていく日には、これが地味に助かります。

海外カードが使えるATM

旅行者が見落としがちなのがここです。コンビニのATM、特にセブンイレブンの機械は、海外発行のカードで東京で円を引き出すいちばん確実な方法です。

英語の画面があり、たいていの海外カードが使えて、銀行が閉まっている時間でも引き出せます。ある機械でカードが通らなくても、カードのせいだと決めつける前に、別のチェーンのATMを試してみてください。

キャッシュレス化が進んだとはいえ、日本ではまだ現金が要る場面があります。だから、確実に現金を下ろせる場所があると安心です。手数料は銀行やカードによって違い、変わることもあるので、自分の条件は確かめておきましょう。ただ、何より助かるのは、いつでもどこでも下ろせることです。

英語で、何時でも、ほとんどどの街角でも、円が手に入ります。

印刷、コピー、スキャン

入口近くのマルチコピー機は、働くノマドがすっかり頼りにするようになる機械です。印刷もコピーもスキャンもできて、パソコンがなくてもスマートフォンやクラウドの書類をそのまま印刷できます。いちばん楽なのは、行く前にファイルを登録しておくこと。セブン-イレブンなら「netprint」、ファミリーマートとローソンならシャープの「ネットワークプリント」で番号が発行されるので、店の機械にその番号を入れれば印刷できます。

署名が必要な契約書、ビザや賃貸の書類、搭乗券。こういうものを印刷したいとき、印刷屋さんを探し回らずに済みます。

同じ機械でチケットを買えるほか、一部の証明書も印刷できます。ただし証明書の印刷にはマイナンバーカードが必要で、カードは住民登録とひもづいているため、短期滞在の人にはほぼ関係ありません。レジカウンターは、ちょっとした郵便局の代わりにもなります。荷物の発送や受け取りができ、ネットで買ったものも近くの店舗で受け取れることが多いので、配達のときに限って留守にしている、というよくある悩みとも無縁になります。

公共料金の支払い、切手、ICカードのチャージ

レジでできるのは買い物だけではありません。郵便で届く払込票を持っていけば公共料金などを払えますし、切手も買えて、交通系ICカードに現金でチャージもできます。

きれいなトイレを使わせてくれる店も多く、お湯の出るポットや、窓際の小さなカウンター席がある店もあります。急ぎのメールを何通か返すくらいなら、そこで十分です。

ひとつひとつは大したことではありません。でも全部そろっているから、コンビニはノマドの一日の中で決まって立ち寄る場所になるんです。

用事ごとにどこで済ませればいいか調べなくても、細かいことはとりあえずコンビニに持っていけばいい。そういう場所になります。

地元の人のように使うために

いくつか習慣をつけておくと、もっとスムーズです。小銭とチャージ済みのICカードを持っておくこと。レジはテンポが速いので、後ろに並んでいる人も待たせずに済みます。

店のゴミ箱を使うなら、そこで買ったものを分別して捨てるのが前提です。レジ袋は有料なので「袋いりますか」と聞かれますが、落ち着いて答えれば大丈夫です。

そして何より、ただのお店だと思わないこと。角のコンビニは、近所でいちばん地味にいろいろこなしてくれる場所です。何ができるかをひととおり知っておくと、旅行者というより、ここに住んでいる人の感覚にぐっと早く近づけます。

よくある質問

どのコンビニチェーンがいちばん良いですか。 普段使いなら大手三社に大きな差はないので、いちばん近い店がいちばんです。

海外発行のカードでATMを使うなら、セブンイレブンの機械が海外カードに強いと評判です。ただ、使えないと判断する前に、ほかの店でも試してみてください。

本当に書類を印刷できますか。 できます。

マルチコピー機は印刷、スキャン、コピーに対応していて、パソコンがなくてもスマートフォンやクラウドから直接印刷できます。移動しながら契約書や書類を扱う人には、特に便利です。

コンビニ食だけで健康的に暮らせますか。 一品に頼らず、組み合わせて食事にすれば十分できます。

たんぱく質、野菜のおかず、果物を合わせれば、バランスのいい手軽な食事になります。こってりした商品と並んで、軽めのものもたくさん置いてあります。