東京で「仮のデスク」を整える
東京で「使えるデスク」を作るのは、プロジェクトではなく午後の買い物です。マンスリーアパートの空っぽのテーブルと、8時間座っていられる作業台の差は、たいていランプ、ノートパソコンスタンド、クッション、電源タップの4つで埋まります。
どれもほとんどの駅から歩いていける範囲で買えますし、次の国まで連れていく必要もありません。
よくある失敗は、家を整えるつもりで買い物をしてしまうことです。作っているのは家ではなく、期限つきのワークステーションです。買い物リストもそれに合わせるべきです。
想像している暮らしではなく、実際に予約した滞在期間のために買う。
だいたいこの3種類の店で足りる
東京の小売りは、この用途にとって驚くほど都合よくカテゴリが分かれています。
100円ショップは「小物」担当です。ダイソー、セリア、キャンドゥは駅ビルや商店街の地下にもよくあり、ケーブル、結束バンド、卓上トレー、ノート、小分けケースなどを扱っています。日本の文房具の充実ぶりもここで体感できます。ただし全部が100円ではありません。基本は税込110円で、それより高い価格帯の商品を置く店も増えているので、値札は見てください。
数百円で買えて、母国から持ってくるのが面倒なものは、たいていここにあります。
ホームセンター系のチェーンは「中くらいのもの」担当です。ニトリはランプ、クッション、小さなラグ、収納ボックス、ときには折りたたみテーブルまで揃う定番の一軒目です。
無印良品は価格帯が少し上ですが、きれいに積める収納やシンプルなデスクライトは検討する価値があります。狭い部屋に置いても主張しすぎない、というのは地味に効きます。
そして家電量販店です。ヨドバシカメラやビックカメラはモニター、キーボード、マウス、アダプター、電源タップを扱っていて、主要駅の近くに大型店があり、旅行者への説明に慣れたスタッフがいることが多いです。
実際に一日の質を変える短いリスト
一般的なデスク環境の記事に出てくるものが、全部「仮のデスク」に必要なわけではありません。ただ、確実に効くものはいくつかあります。
多くの人にとって費用対効果がいちばん高いのはノートパソコンスタンドです。マンスリーアパートのテーブルは、デスクではなく低いダイニングテーブルであることが少なくありません。安い折りたたみ式でも、画面の高さが首の許容範囲に上がります。
スタンドを使うなら外付けキーボードもセットになります。この2つは基本的にペアで考えてください。
照明は思っている以上に大事です。部屋の明かりが天井の1灯だけで、蛍光灯的に明るすぎるか、逆に妙に暗いか、というケースがよくあります。小さなデスクライトがひとつあるだけで、夜の作業は一気に楽になります。
電源タップは地味な必需品です。日本のアパートはコンセントの数が足りず、しかも欲しい場所にないことが多いので、2メートルほどのコードがあるタップはレイアウトの悩みをかなり解決してくれます。
最後がシートクッションです。短期滞在向けの物件の椅子は、長時間座る設計になっていないことがほとんどです。硬めのクッションひとつで、午後の体の疲れ方が変わります。
中古をどう使うか
東京は世界でも有数の中古市場を持っています。数ヶ月の滞在なら、こちらのほうが賢い選択になることもあります。
ハードオフやブックオフの大型店には、中古のモニター、キーボード、マウス、ときには小さな家具もあります。状態が確認された上で並んでいることが多いです。価格は店舗と運によってかなり変わるので、狙いを絞りすぎず、ゆるいリストで回るほうが向いています。
住んでいる人の多くが使っているのはメルカリですが、通常は日本の電話番号と住所が必要で、配送のタイミングが短期滞在と噛み合わないこともあります。
ノマドにはもうひとつ、非公式なルートがあります。帰国する人がモニターや椅子、アダプターをコミュニティのグループや掲示板で譲ることがよくあり、取りに来る人にそのまま無料、というケースも珍しくありません。新品を買う前に一度覗いてみる価値はあります。
買う前に「出口」を決めておく
買ったものはすべて、あとで処分する対象になります。そして東京は、ものの捨て方にかなり厳格です。
小物は通常の分別ごみで出せますが、大きめの家具や家電は粗大ごみの扱いになります。コンビニで処理券を買い、収集日を事前に予約する流れです。難しくはありませんが、思い立ってすぐ、というわけにはいきません。
リストを短く保つべき実務的な理由はここにあります。ランプやクッションなら次の住人に渡せます。デスクは手続きなしには部屋を出ていけません。
マンスリーアパートの運営やシェアハウスによっては、小物の引き継ぎを受け入れてくれるところもありますし、コミュニティの掲示板ならモニター1台くらいは喜んで引き取られます。出るときではなく、入るときに聞いておくといいです。
買わなくていいもの
いちばん後悔されやすいのは外付けモニターです。あると本当に快適で、動かすときに本当に大変なものです。2ヶ月を切る滞在なら、ノートパソコンスタンドと近所のコワーキングの組み合わせに軍配が上がります。
フルサイズのオフィスチェアも同じ問題を、さらに重い形で抱えています。
プリンターもほぼ不要です。コンビニの複合機がスマホから印刷、スキャン、コピーまで、1枚あたり数十円で引き受けてくれます。
借りられるもの、公共の場所で数百円で使えるものは、8週間のために所有する必要はないはずです。
よくある質問
基本セットはいくらくらいかかりますか。
何をどこで買うかによりますが、スタンド、キーボード、ランプ、電源タップ、クッションを100円ショップとホームセンター系でそろえた場合、1ヶ月分の毎日のカフェ代よりはかなり低く収まります。固定の金額というより、その比較の感覚で捉えてください。
日本語が話せなくても買えますか。
買えます。100円ショップやホームセンター系のチェーンはセルフサービスで価格表示も明確ですし、主要駅の大型家電量販店には英語対応のスタッフがいることが多いです。パッケージの写真もかなり助けになります。
電源アダプターはどうすればいいですか。
日本は100Vで、平型2ピンのプラグです。ほとんどのノートパソコンの充電器はそのまま使えますが、地域によっては対応していない機器もあります。
むしろ詰まりやすいのはプラグの形です。壁のコンセントはアース穴のない2つ穴が主流なので、アース付きの3ピンの電源ケーブルはそのままでは挿さりません。3ピンなら、まず変換プラグを買ってください。変換プラグも変圧器も家電量販店で買えます。買い物の前に充電器のラベルを確認しておくと安心です。